スポーツは苦手だが歩くのは好きだ。月に一回ほど、鞍馬山を歩くことを楽しみにしている。
叡山電車で鞍馬に着いたら、駅の自販機でほうじ茶を、多聞堂で牛若餅や草餅を買って山門に向かう。ケーブルではなく徒歩で本殿に至るルートでは、最初にある由岐神社の辺りの坂が一番きついと感じる。そのあとはクネクネと曲がりながら坂道が続く。所々にあるベンチに腰掛けて水分補給をしつつ、季節の花々や緑の苔むした石垣を愛でながら歩く。しばらくすると階段が少しずつ急になっていき、登りきったところに鞍馬寺の本殿がある。広々とした本殿の周りには特徴的な阿吽の虎や、金剛床の前に記念撮影をする列などが見える。
本殿脇の山道に入って少しすると夏場でも急に涼しくなるポイントがあって心地好い。その先に鞍馬山博物館があり、ここの三階の展示室では国宝の毘沙門天をはじめとする仏像にゆっくりお参りできるので開館していたら立ち寄ることにしている。
そして木の根道〜大杉権現社の奥の瞑想道場に到着したら、麓で買っておいた餅とお茶で一息ついて、しばらくの間ただ静かに座る。先日は2頭の鹿が現れたが、人がいても逃げないのに少し驚いた。瞑想道場からそのまま引き返すか、もう少し歩きたいときは奥の院まで進むこともあるが、貴船に抜けることは滅多にない。貴船口より鞍馬で電車を乗り降りする方が楽だし、お昼ごはんや喫茶をするにも鞍馬の方が空いていて良い。
鞍馬山は山全体が信仰の対象だからなのか、山道がいつも綺麗に整備されていて歩きやすい。本格的な登山靴は要らないけれど、雨の後はよく滑るのでグリップの効いた靴が良い。自分のタイミングで休憩しながら一人で歩くのに最適の場所だと思う。
